冬型栄養失調になりがちな栄養素とは

冬型栄養失調になりがちな栄養素とは

冬に身体を温めようと、たくさん栄養を必要としたために起きる栄養失調の事を冬型栄養失調と言われます。
人の身体は冬の寒さに対抗するために、多くのエネルギーを消費します。この消費量は夏と比較した場合、10%増しとも言われており、普段通りの食事をしていても、栄養不足状態に陥ってしまう恐れがあります。
中でも、ビタミンB群・ビタミンC・鉄分などは特に不足しやすくなります。

冬型栄養失調

こんな症状がある人は、冬型栄養失調かも
起こりやすい症状
・まぶたがピクピクと動いたり痙攣する
・口内炎ができる
・傷が治りにくい
・髪がいつもより抜ける
・肌が乾燥する
・疲れやすい

冬に不足しがちな栄養素が鉄分。
女性が陥りがちな栄養素が鉄分。
冬場は特にその傾向が強く、また鉄の吸収はビタミンCが関与しているので、ビタミンCが不足してしまうと、鉄の吸収もおのずと低下してしまいます。鉄とビタミンCはセットで摂り入れることが大切です。

鉄を補う食材としては、豚や鶏のレバー・はまぐり・卵黄などに含まれる栄養素です。
鉄は、細菌や植物、動物などあらゆる生き物(乳酸菌以外)に必要であると考えられています。

鉄欠乏症は世界的にもっともよく見られる栄養問題のひとつです。現在、もっとも軽い潜在性鉄欠乏症とよばれる状態でも、実はうつ病などと関わる重要な状態であることが知られるようになってきました。

体内のミネラルバランス ~鉄、亜鉛、銅~

人の身体は、微妙な割合でミネラルバランスが保たれています。このミネラルのバランスがとれてこそ人は健康でいられます。
例えば、鉄だけを大量に摂取すると、亜鉛や銅の吸収が妨げられてしまいます。すると他のミネラルが減る分、利用できる鉄の量が多くなりそうですが、実は逆にその利用が阻害されてしまいます。

鉄欠乏症

鉄分不足の症状
鉄分不足は特異的な症状は乏しいですが、様々な症状に関わってきます。

・動悸、めまい、肩こり、頭痛
・貧血
・皮膚、爪、髪の毛、粘膜のトラブル
・あざ、歯茎の出血、抜け毛など
・注意力の低下、イライラ感
・食欲不振
・抑うつ感

冬に注目のスーパーフード「ザクロ」

鉄分不足にザクロ
ザクロに含まれる主な栄養素は、ビタミンB1、B2、ビタミンC、そしてバランスが大切なカルシウム、カリウム、鉄分、亜鉛などのミネラルが含有していて、女性にうれしい成分がいっぱいです。
また、ザクロの果実を真っ赤にする色素でポリフェノールのアントシアニン、その他のポリフェノールとしてエラグ酸やタンニン、オレイン酸やリノール酸などの脂肪酸、そしてクエン酸などを含んでいます。

鉄分は、どうしても女性に不足しがちな栄養素で、その上、冬になるとさらに不足しがち。
女性の場合、毎月の生理で、かなりの量が体外に排出されてしまい、成人女性の5人に1人が「鉄欠乏性貧血」であると言われています。
特に偏った食事や無理なダイエットをすると、鉄分不足がすすんでしまいます。
鉄分は、赤血球の成分であるヘモグロビンの原料となり、身体に必要な酸素を運ぶ働きをします。

鉄分不足は、貧血、めまい、動悸・息切れなどが起こりやすくなるだけでなく、それ以外にも、疲れやすい、ヤル気がでない、お肌がガザガザ、お化粧のノリが悪いなど、健康・美容面で悪影響がでてきます。
生理中にめまいがするなどしたら、鉄分が不足しているかもしれません。

ザクロには優れた栄養素と働きがたくさん

■ザクロの健康効果
その1「むくみの解消、高血圧の予防
ザクロには、豊富なカリウムが含まれています。カリウムは体内の余分なナトリウム、すなわち塩分を排出する働きがあり、むくみの解消につながります。また塩分を排出して血圧の上昇を防ぐため、高血圧の予防にもなります。

その2「動脈硬化の予防、改善
ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンCには、血液中のLDLコレステロール、いわゆる悪玉コレステロールを減少させる働きがあり、高血圧や動脈硬化を予防、改善する効果が期待できます。

その3「抗酸化・抗炎症作用
ザクロの特徴的な色をつくり出している色素のアントシアニンやエラグ酸はポリフェノールの一種で、強い抗酸化・抗炎症作用を持っています。

しかし、どんな優れたものや、栄養素を摂り入れても「酸化」してしまいます。
細胞の中にあるミトコンドリアという部分が酸素をもとにエネルギーを作ることで、身体は活動しています。そのミトコンドリアが活動の過程で作った、いわゆる「廃棄物」が活性酸素です。
ストレスや紫外線、大気汚染、飲酒・喫煙、電磁波、また呼吸からも約1~2%が活性酸素になるなど、常に酸化と隣合わせ。

この活性酸素は非常に不安定な物質で、強い活性をもつゆえに他のものと結合しやすく、体内の鉄と反応して「酸化=サビ」させたり、脂質と反応して、血管中にこびりつきやすい「過酸化脂質」を作ったりします。

体内でしっかりと栄養を吸収して必要な血液をしっかり作りながら、摂り入れた栄養素を酸化させず、酸化しても水素で緩和させる、このシステムを機能させることが大切です。
これからどんどん寒い日が続いてこうした冬型栄養失調が起こりやすくなるので「血行を良くするマッサージ」「身体を冷やさない服装」、「身体を温める食事」を心がけて、栄養失調を防ぎましょう!!

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